某テレビ局報道番組からの取材要請 

先日、某テレビ局ニュース番組スタッフから当ブログに取材要請でメールをいただきました。

今(16年6月)公用車や政治資金の私的利用に関して渦中にある舛添都知事問題に関連して、公用車運転手が記録している運転日報についての質問をしたいとのことでした。
しかも、メールをいただいた次の日の午後放送する番組で取り上げるので、直接電話でやりとりしたいとの急な要請だったのです。

都知事はすでに幾度かにわたる記者会見や質疑応答の場面で
「第三者に調査を依頼したので、精査してもらい、客観的判断を仰ぐ」
といった趣旨で応対し、自分の言葉で釈明したり弁明したりすることを極力避ける姿勢を貫いているため

報道番組スタッフはこの舛添氏の問題に対してあらゆる角度から深堀りして裏を取り、知事の誤った行為を摘発してやるという意欲満々な波動を受けました。

普段、ひっそりと業務をこなす一人のハイヤー運転手です。
今まさに世間を騒がしている問題について突然意見を求められても・・と、いささかとまどいを覚えながらも、
一方でマスコミからの初めての取材要請に変に心が躍るといった複雑な心境になったりして・・・。

個人的には今回の都知事の公用車使用問題に関して
別の角度から、すなわち、どんな人が運転を担当し、
どういう日報の書き方をしているのか
といった点で関心をもってニュースをみていたこともあって、
さして断る理由もなく素直にその取材要請に応じることにしました。

運転記録日報

運転日報.jpg

TBS NEWSIから引用


運転記録というものは、利用される方の「行動記録」とは違います。
運行の記録ですから特別な内容などあるはずはなく、一般的には
行き先、経路、 始発時間 終了時間 ハンドル時間
待機時間 開始メータ― 終了メーター 走行距離
その他、駐車料金 給油 高速道路利用料金などを記録するようになっていて
各ハイタク会社で書式は違いますし、出向すれば、企業から渡されれる書式もあったりして、運行管理者が知りたい情報を記載するようになっているというのが実情です。

従って、運転者は所定の記録用紙の書式に沿ってその日の運行記録を書き込んでいくだけのもの。
そのように、番組スタッフへ回答すると、
なんとかネタにできる内容がないかとの期待を見事に裏切ったようで、
電話口を通して聞こえてくる相手の語気に力がなくなっていくのを感じました。

それでも、最後に
 「車の利用者から、運転記録の書き方に関して指示を受けることがあるか?」
との質問を受けたときには

内心で、もしや都知事の指示で運転日報の書き方を調整していた可能性があるかもしれない・・・この裏取りができないのか・・
そのような思惑があることを感じました。

拘束時間 走行距離が重要

たしかに、私はかつて仕事をするなかで、お客様から、
 「終了場所は●●でお願いします」
と実際に終了した場所とは違う、お客様の希望場所を記録した経験がありました。

運行記録の中で、車の使用時間や走行距離を修正することは基本的に難しいのですが、
行き先を変更して記載することはいくらでも可能です。

というのも、
そもそも、営業的に言って、お客様がどちらに行かれようが、それはあまり重要なことではありません。
我々サイドで問題にするのは、拘束時間(運行時間)および走行距離。
これは、お客様への利用料請求算出に影響するからなんですね。
更にいうなら、そのお客様からのあがりから乗務員の報酬が算出されるようになっているのです。

従って、ハイヤー利用者が、行き先、寄り道場所などを記録することで個人的に不都合が生じる場合、記載内容の変更を指示をされることがあっても、担当運転手は素直に従うのが通例です。

まさか、お客様に対して、
 「嘘はいけません!事実は事実として記録します!」
などと変な正義感を振りかざす野暮なドライバーはいないでしょう。

そんなことを取材スタッフに打ち明けると
 「では、知事ももしかしたら自身の不都合から、運転手に対し、
  行き先に関する情報の変更を指示をすることも有り得ますね?」
と詰め寄られました。

私は都知事の担当運転手ではないので、
この時、そのスタッフに聞き返したのが
 「都知事の車は専属で担当している人がいるのでしょうか?」

その質問に関しては
 「いいえ、運転記録日報には3人ほど名前が挙がっていますね」

なるほど、実に細かいところまでよく調べてあります。
 「では、担当者が複数の場合はその可能性は低くなるように思います。」
と回答しました。

一般企業であればセキュリティーの問題もあって
会長付き 社長付きなどと、専属の運転担当者がいるものです。
いわば第二の秘書のような立場にもなりうる立場なので
ハイタク会社も運行業務の委託を請け負うとなると人選は慎重になります。

一方公務員であれば、業務に関して隠し立てすることは何もない開かれた文字通りの「公務」であるからこそ、車両運行担当者を専属で付ける必要はないのでしょう。

そもそもプライべートな用事で使用する場合なら公用車は使用しないというのは「常識」ですからね。

私が今まで担当してきた一般企業のトップの方々は
社用車であっても公私をきちんと区別して使用し、
モラルの高さを目の当たりにしてきました。

営業的にいえば、車両利用者が公私関係なく、できれば勤務時間外手当が加算されるような使い方をしていただいたほうが助かる・・・実入りに影響するのでね・・・
仲間内で冗談交じりによく話すものです。

結局、自分の立ち位置によって利害問題は変化してしまうのが世の常なんですね。

舛添都知事の「公」感覚

舛添都知事は
「公用車は『動く知事室』。移動中もしょっちゅう電話のやりとりをしている。運転手には守秘義務もあり、セキュリティーも確保されている。これはタクシーではできない」
と言ってました。

しかし、今回の問題勃発により、都知事に対して

・説明責任を果たしていない
・公私混同だ!
・危機管理意識はあるのか?
・指導者としての資質が問われる

などと総スカンを食らっています。
これは何より舛添氏の「公」の感覚が、一般的な常識のレベルとはかなり食い違っているところに問題を大きくしている要因があるからでしょう。

official car.jpg

さて、取材を受けた日の午後、
待機時間中、控室で取材を受けた某テレビ局の報道を見ることができました。
取り上げられていたのは、どこかのハイヤー会社の運転手で、車内にてカメラを向けられながら、
運転日報に関する政治部記者からの質問を受けている場面が流れてきました。

私は匿名で取材に応じたこともあって、記者の参考程度にとどまったようです。

都庁の運転手は公務員

前述の運転日誌によると、もっとも多い《都庁〜世田谷区〜湯河原〜都庁》という「通常ルート」で、走行距離は二百キロを超え、六時間ほどかかっている。
都内のハイヤー会社に問い合わせると、「都庁と湯河原町の往復で、約八万円かかります」とのこと。この一年で四十九回来訪しているので、単純計算で、約四百万円ということになる。

また運転手は平均四時間を超える時間外勤務を課されている。その累計は二百二十四時間に上り、これは二十五日分の勤務時間に匹敵することになる。都庁に勤務する運転手の初任給は十四万二千円だが、少なくともこの金額以上の経費が使われているのは間違いなさそうだ。

週刊文春記事抜粋(週刊文春」2016年5月5日/12日 ゴールデンウィーク特大号

上記記事からわかるように、運転手もどうやら公務員のようです。
私はてっきり都庁も運転手は外部のハイタク会社に委託しているものと思っていました。

ちなみに
都庁の役員運転手を希望される方は
東京都庁財務局に問い合わせしてみてください。
過去に役員運転手を募集していました。

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