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【参考】羽田空港のVIP口 レアケース

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成田空港にて出迎えたお客様を、そのまま羽田空港にお送りするという仕事を担当した際のこと。国内線ですと、一般にJALは第1ターミナル、全日空(ANA)は第2ターミナルか…

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【空港送り】隠れたハイヤーサービスはできてますか?

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レディーファースト

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週末、よく利用される大手企業からハイヤーの配車要請がありました。指示書によると、ホテル先着で、都内のコンサートホールまで片送りの仕事。乗車されるのはその企業の…

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みなさんはお客様に運転をほめられたことがありますか?私はかつて一度だけ、「あなたは運転がうまいね」と言われたことがあります。定期送迎の仕事でお褒めの言葉を下さ…

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サービスの質・・・ナッツがない

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「こんばんは・・ あれ?」店内に人気がない。「あっ、そうか、今日は連休の初日だった・・・」「どうぞ、どうぞ」顔なじみの店員が迎えてくれたものの、店内は閑散とし…

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【参考】羽田空港のVIP口 レアケース

成田空港にて出迎えたお客様を、そのまま羽田空港にお送りするという仕事を担当した際のこと。

国内線ですと、一般にJALは第1ターミナル、全日空(ANA)は第2ターミナルから出発することになっていますね。
ところが、今回のお客様は全日空を利用するのにもかかわらず、第1ターミナルからの出発となっていました。

ところで、そのお客様を迎えるにあたり、成田では全日空のVIP口に車をつけて迎えるよう指示されていましたから、当然羽田空港でもVIP口にお送りするものであろう…
ハイヤー運転手なら誰もが当たり前に考えることです。

こういうことは出発前に配車デスクから具体的な指示があるのが通常ですが、今回は最近ある企業の専属の仕事を担当するようになり、直接秘書から連絡を受けた仕事だったのと、
私の中に、羽田の第一ターミナルにも全日空が準備したVIP対応の入口があると思っていたこともあって、あとで直接空港に電話して確認を取ることにして、とりあえずそのまま出庫したのです。

酒々井PAは成田送迎の待機場所に最適

成田空港のお迎えの仕事の時は、いつも若干早めに出発し、酒々井PAで時間調整をすることにしています。
というのも、国際線は偏西風の影響や現地出発時間の変更などで、到着時間が大幅に変更されるケースがありますよね。
空港で長時間待機を強いられるより、15分もあれば空港に行けるこの酒々井PAで時間調整した方が何かと利便性があります。(昼時はおなじみ松屋もあって重宝します)
ですから、このPAの駐車場に来ると、多くの営業車両が時間調整しているところを目にします。

sisuiPA.jpg


余談ですが、以前なら各空港のフライトインフォメーションのサイトにアクセスして、到着時間を確認していましたが、最近ではグーグル検索が進化し、直接便名を入力するだけで、到着予定時刻を知ることができるようになったのはとても助かっています。

フライト情報.jpg

羽田空港への問い合わせ

さて、酒々井PAにつくなり、さっそく羽田空港に電話をして、車の付け場所を確認することにしました。
まず、連絡先を調べるために「羽田空港第1ターミナル VIP口 電話」で検索をしてみたのですが、どうも欲しい情報が出てこない。しかたなく「羽田フライトインフォメーション」から空港の総合案内の電話番号を探し出しました。

 03‐5757‐8111

日本語対応は1を押す。
さらに全日空が対応してくれる番号を押すとオペレーターが電話口にでました。

「第1ターミナルから出発するANA便の搭乗の際に、VIP対応で特別な入口がありますか?」

応対した女性は、施設に関して詳しくないことから、上司に尋ねるといって一旦電話は保留に。
そして、再度電話口に出た担当者は、

「VIP専用の電話番号はお客様が知っているはずです。こちらではわかりません。」

という回答でした。

私はすぐさま、こちらの知りたい情報を相手がよく理解していないのではないかと思って

「私が知りたい情報というのは、電話番号というよりも、第1ターミナルでANA便に搭乗するお客様を迎えるVIP口があるのかを教えてほしいのです」と言うと

これまた「こちらではわかりません 申し訳ありません」という答え

どうやらフライト情報の専門部署だったことで、施設に関する情報を持ち得ていないようでした。

「ならば、全日空の会社に直接電話して訊いてみます。連絡先を教えて下さい」
と、私もこの対応にあきれた声色で聞き返しましたが、すぐに回答がないので、
これは使えんな・・・もうちょっと具体的な部署にしないとやはり埒があかないだろうと考えなおし

「羽田空港にあるANAの連絡先を教えてください」

そう言うと、教えてくれた番号は、なんと私が最初にかけた空港ビルの総合案内の代表電話番号だったのです。
コールセンター.jpg

聴き方を間違えると、目的の情報を得られない

ここであれこれ文句を言ってもはじまらないので、一旦電話を切って再度代表電話にかけなおし、今度はANAでなく、直接オペレーターが対応してくれる番号を選択してみました。
そして、電話口に出た人にさっきと同じ質問をすると、
今度は不思議に、すんなりANAのVIP口につながる電話番号を教えてくれたのです!

どうなってんの???

それが、03‐6428‐3777(ANA VIP)

なあんだ、

やはり問い合わせするところを間違えた模様です。

教えられた電話番号にかけてみると、先ほどのダメオペレーターさんとは違い、こちらの質問にすぐに明解な回答を下さいました。

「第1ターミナルには全日空のVIP口はありません。従って、通常の出発階からのご搭乗となります。」

そこで、私はこの担当者にさらに質問をしてみました

「では、反対に第2ターミナルでもJALのVIP口はないのでしょうか?」

「はい、ございません。」

ということでした。

フライト情報003.jpg

今回学習したことのまとめ

それで今回学習したことをまとめてみますと

  第1ターミナルには全日空(ANA)のVIP口はない
  反対に第2ターミナルには日本航空(JAL)のVIP口はない

ちなみに今日(5月7日)のフライトインフォメーションをのぞくと
第1ターミナルから出発するANA便は北九州便しかありませんでした。
(1日10便の出発 10便の到着)
そして第2ターミナルから出発するJAL便は一便もありませんでした。

結局 ANA羽田⇔北九州便についてだけ、要注意ということがこれではっきりしました。

なるほど、だから第1ターミナルにはANA用VIP口がないんですね!

納得です。

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【空港送り】隠れたハイヤーサービスはできてますか?

緊急事態発生

「お気をつけて行ってらっしゃいませ!」

深々とお辞儀をし、海外出張と思われるお客様を都内から成田空港へお送りすると、それまでの約1時間 若干気を張って運転した気持ちがふっとゆるんで思わず、ふーと息がもれます。

そのままハンドルを切り東関道へつながるレーンに入り、ゆっくりアクセルを踏みこみながら

 帰りはいつもの酒々井で一息いれよう

一つの仕事から解放され、酒々井のPAの看板が目に入ってきたころには、その解放感は最高潮に達していくようになります。
そしてPAに入る分岐で左ウインカーを点滅させました。

と、その時です。

いつもの聞き慣れた車載の携帯の音が突如設定していた振動とともにけたたましく鳴りだしました。

mobile-phone-_180.jpg

 営業所からかな・・

あわててハンドルを右手で握り着信者を確認できないまま携帯を耳に押し当てると、電話口にはなにやら聞き慣れぬ声
「申し訳ないが成田空港にきてもらえませんか
 羽田に行ってほしいので・・・」

さきほど降車されたお客様からでした。

「はい承知致しました。少々お待ちください」

こういう時は「どうしたのですか」などと相手の状況をうかがう余裕などありません。
先ほどの解放感は一瞬にしてどこかに吹き飛んでしまい

 はて、どうやって空港に引き返すか・・

この新しいミッションのおかげで頭は完全にスイッチが切り替わりました

「すまないね。」と客様は返事をされたあと電話がきれました。

 さて、どうする?

当然ですが、高速道路はUターンして戻ることはできません。酒々井PAから一番近い出口でいったん高速を降りて再び乗りなおさなければなりませんよね。
ナビで見ると「佐倉」が直近の出口
通常だとここから約10分、佐倉から成田空港まで20分
30分くらいはかかるところをちょっと飛ばしていけば5分から10分は短縮できるか・・・

高速の降り口がはっきりしたため、PA内をそのままスルーしてアクセルを強く踏みなおし、本線に合流すると

しかし・・・いったい何がおこったのだろう

お客様の会社は本社が地方都市にありました。
フライトをキャンセルするほどの出来事といえば、何か会社で重大事故がおこったか・・・親族に不幸があったのか・・・
いずれにしてもただ事ではないはず

緊急事態とはいえ、自分に直接降りかかった問題ではないときは興味本位の気持ちが先行してしまうものですね。

空港でお客様に会えば、何が起こったのか、その原因ははっきりするでしょうが、ああでもない、こうでもない・・と身勝手な考えが頭の中に次から次へと、止めどなく浮かんでは消えていきました

airplane-.jpg

成田空港はセキュリティの検問がなくなったおかげで、そのままスルーし、第二ターミナルの出発階レーンでアクセルを少し強めにふみこんで速度をあげつつ、車寄せレーンに突入し先ほどお客様が降車されたあたりまで近づくと、スーツケースを手にして立たれるお客様の姿が視界に飛び込んできました。

「お待たせいたしました」

荷物をトランクに積みなおして後部座先へドアサービスでご案内し運転席にもどると

「すまないが、羽田空港へ向かってくれるかな」

そう指示される声が私の背中にささりました。

「はい、かしこまりました。」

フライトをキャンセルした理由

呼び戻された理由を私がいち早く聞きたがっていることを察してか、車を発進させるとすぐに口を開かれました。

「いやーまいったね。パスポートを忘れてしもうた・・」

「はい、ええ?」

あまりに唐突に、でも、小さい子供がいたずらがばれてちょっと恥ずかしい・・というようなそぶりをみせながら、さらに言葉が続きました。

「間違えて家内のやつをもってきていて出国審査の時に知らずに出してみてわかったんだよ。
いやー失敗した。カバーが家内のと同じだったんでね。」

「そうでしたか・・・」

「今度の出張はベつにキャンセルしてもいいんだけど
 現地の人間がいろいろ準備しているというから・・・」

「はい・・・」

とにかく私は話に相槌を打つしかありませんでした。
私は、お客様が差し出したパスポートが本人のと違っていることを空港職員から指摘されて
ありやまぁ・・
と驚いているお客様の顔を勝手に脳裏に描いていました。

さぞかし驚かれただろうに・・

「以前中国でも似たようなことがあってね。
それは私じゃなくて部下の一人だったんだが、
案内人に預けたパスポートを受け取る際に
誤ってほかの人のパスポートを渡されていたことに気づかずにいて
出国の際にそれが発覚して難儀したことがあったんだが・・・
まさか私がね・・いや〜失策だった。」

この失態の事実を知る人は
お客様の奥様と秘書、そしてハンドルを握るこの私しかいない・・

おもわずこのお客様のアクシデントに
気の毒に・・・といった同情の気持ちが沸き起こったのには
我ながら驚きました。

問題が起きた後の対処の仕方

しかし、それはすぐに余計なお世話であることがわかりました。

「パスポートは羽田に送ってもらうように手配したので。ちょうど羽田から深夜出発する便が取れたというので、それで行くことにしたよ。」

そうなんです。
お客様は私が成田空港に再び戻るまでの30分くらいの時間に毎回乗り付けている航空会社に頼んで
パスポートをすぐに空輸してもらうように手配をし
(こういう芸当ができるのは、やはり企業トップの発想でしょうね。)
秘書には、別便の手配と現地到着時間変更の連絡を指示。
すべての手配は終わっていたのです。

迅速な対応と処理
そして別段それを誇ることもされず、実に淡々と落ち着いた態度

私の方が内心大騒ぎになっていたんじゃないか
もしもこの心の動きを知られたら・・

パスポートごとき忘れて大騒ぎするの?
修学旅行の学生じゃあるまいし・・ハハハ・・

鼻で笑われるに違いない・・

そう考えた途端、先ほどの同情の気持ちは一瞬にして恥ずかしさに変わってしまいました。

やはりトップに立つ人は想定外の問題が生じたとしても、その対処、対応に的確な判断を下し迅速に行動に移している・・その現場の一つを見せられた感がありました。

隠れたハイヤーサービスはできてますか

この話、役員車を担当している人からすれば
運転手である私のドライバーとしての姿勢に問題があると指摘してくるかもしれません。

会長や社長を担当する役員運転手であれば、空港送りの場合、搭乗した航空機が離陸するまで車を空港内に待機させ、突然の予定変更にも迅速に対応できる準備を怠るなかれ・・・というのが基本姿勢じゃないかというものでしょう。
空港のVIP口の駐車場では、そうしたことをきちんと行っているドライバーをみかけます。

確かにその通りですよ。

実は、空港にもどるようにとの連絡を受けたとき、こういう不測の事態が時としておこるからこそ空港送りのドライバーとしての基本行動姿勢があるんだなと少々反省はしていたのです。

まさかこんなことが起こるとは・・・不覚にも・・
そのまさかに備えるのも隠れたハイヤーサービスのはずだった・・

でも言い訳はあります。
役員車なら、搭乗機が離陸したあとは基本的にお迎えまで次のスケジュールがなくなるでしょうから、心置きなく空港で待機できる時間的余裕がある。

しかしハイヤーの場合は現実的に言って、空港までお送りしたら、すぐさまとんぼ返りし、早く車両を営業所にもどして伝票を締めないと、次の仕事の準備ができないのです。
お客様の搭乗する飛行機が離陸するまで待機する時間的余裕がない・・というのが本音です。

そこが役員車とハイヤーとの違いだと思うんですが・・

いやいや、それはあなたやあなたの会社がやってることで
うちは違うよ
そう言われる方もおられるかな・・??

いずれにしても
この空港送りの際の隠れたハイヤーサービス
考えさせられました。

あなたはできてますか?

nayami.jpg


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レディーファースト

lady first.jpg


週末、よく利用される大手企業からハイヤーの配車要請がありました。
指示書によると、ホテル先着で、都内のコンサートホールまで片送りの仕事。
乗車されるのはその企業の社長と他1名となっていました。

はて、もう一人は誰であろう・・・

週末でありましたし、ネットでそのコンサートを調べてみたら
スポンサーに取引先の企業らしき名前がありました。
どうやらお客様は会社を代表して観賞されるようでした。

ならば、部下を同伴することはないであろう。

社を代表して行くわけですから
きっと夫人に違いない・・そんな勝手な予測をあれこれとしながら
先着場所であるホテルに向かいました。

時間ぴったりに
お客様は女性を同伴して現れました。

やはり・・・

夫人をどのようにエスコートするか

ホテルの場合は、車寄せが混雑していなければ
ドアサービスをベルボーイがやってくれるので
お客様が一人であれば、乗務員はそのまま運転席側でお迎えし
お客様の乗車と同時に運転席に体をすべり込ませ、
すぐに発進させることが可能となります。

これが二人以上となると
当然右側から乗車される人に対して
乗務員がドアサービスをするようになります。

ところで、女性を同伴してこられた場合
我々乗務員はどのようにエスコートすべきでしょうか。

その場であれこれ考えている間に
お客様は車に乗り込んでしまうので
こういうケースに備えて、
あらかじめシュミレーショをしておかないと
ぎこちないおもてなしとなってしまいます。

車内の上座、下座

ここで皆さんに考えていただきたいのは
女性同伴に限らず、車に乗り込む際
車の中の座席で、「上座」はどこになるのかということ

また、それに準じて座る位置をどうすればよいか
この際ですから、ついでに整理しておきましょう。

宴会の席や会社の応接室、会議室などなら
一般常識的に比較的悩まずともわかるもので
普通宴会の席などでは入口から一番遠い席、
奥の席へ行くほどに上座としていますし、
床の間があればその前というのが定番。

しかし、これは部屋での話であって
車の中はどうなるのか・・・です。

ビジネスマナーハンドブックの模範解答

偉そうに質問致しましたが
私も車の中の席順に関しては自信がなく
「ビジネスマナーハンドブック」なるものを取り寄せて
確認してみました。

handbook.jpg


この本の中に「自動車の乗り方」
という項目があるんですね

専門の運転者がついている乗用車では
以下の通りとなっていました。

sekijjun.jpg


いかがでしょうか?

ちょっと疑問がある人もおられるでしょうね?

私もこれを見たときに、現実的じゃないな・・・
そう感じました。

席順の根拠

どうして車の中の席順がそうなるのか
次のように根拠が説明されていました

車の席順
運転者の真後ろが最上席となる理由

@事故の場合に危険度が低い
A外の景色が良く見える
B部屋の座席でも上位者優先だから

以上が一般論

さらに各国のエチケット、マナーを調べている外務省儀典官の話が紹介されていて、

運転席とは関係なく、右側の席が最上位となっている

国際間の儀礼(プロトコール)について解説された本にも、
はっきりと書かれている

というのです。

結局、特別な根拠はなく、慣例的なもの
というのがその理由なんだとか。

我々からすれば、この考え方で 原則を押し通そうとすると
無理が生じるケースがあることを知っています。

上位者であっても、先に降りなければならない場合だとか
車内で話をしなければならないケース
天候が不順で、来られた順に次々乗車していただく場合など
ケースバイケース

したがって
車内にエスコートする者は乗車される方々の個々の事情をよく把握した上で
座る場所をご案内すべきだということになります。

そうなると
我々専門の運転者 すなわち乗務員は乗車される方々の人間関係や
その時の細かな諸事情を正確に把握しているわけではないので

結局、にっこりとドアサービスに専念する

ということになります。

夫人へのおもてなし

さて話をもとに戻します

先ほどのお二人。
車に乗り込む際に、
この社長さんは夫人をエスコーとして、
いつも自分一人の時に乗車する方(後部座席左側)へ案内しました。
そして自分は車の後ろを回り込んで私のドアサービスを受けました。

この動作が実に流れるように自然にやってのけたのです。

私は内心で

へえ〜

と感心しながら、運転席に戻りハンドルを握ると、
普段よりも慎重にアクセルを踏み込んでゆっくりと車を動かしました。

過去に何度か夫人を同伴するお客様をお乗せした経験がありましたが、
みな一同男性は後部座席左側 女性は右側に座られましたし、
今回のように 実に優しく、夫人に対される方を目にしたのは初めてだったのです。

名の知れた企業のトップの方です。
やはりリーダーはこうでなければ・・・

人格を感じる一瞬のできごとでした。:

レディーファースト

ホテルで先着時間まで待機している間に
ネットでこの社長の名前で検索をかけてみたら
会社のホームページで簡単な経歴が紹介されていたんですが、
それを見ると、アメリカにある支社で10年ほど勤務されていたことがわかりました。

ほう・・

この方が
レディーファーストの文化に影響を受けて
とった行動であるかは定かではありません。

でも、見ていて実に美しい
そのお客様の人格の香りが心地良かったのです。

これこそ
真のレディーファーストなのだろう・・・

なぜか勝手にそう思い込んでいる自分がそこにいて

ふと、フロントガラスに
わが妻の顔がぼんやりと浮かび上がりました・・・

はて、
私も家内と車に乗り込むとき
美しく、そして
いたわるようにエスコートしてあげられるだろうか・・・

sakura and cuple.JPG


いやいや
機会さえあれば俺だって・・

その機会をいつ作るのか
それが問題なんですけどね・・・



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上手な運転

みなさんはお客様に運転をほめられたことがありますか?

私はかつて一度だけ、
「あなたは運転がうまいね」
と言われたことがあります。

定期送迎の仕事で

お褒めの言葉を下さった人は、
いつも利用されているお客様でした。ただし、私は初めて。
会社からご自宅送りという
いわゆる「定期送迎」の仕事です。

指定された場所に車をつけて、
表でお客様の出てくるのを待っていたら
役員らしき人に連れられて登場したその方は
もう80を越えていそうな、会社の創業者らしい出で立ちでした。

「○○様ですか。毎度ありがとうございます。」

と乗車される時に確認したところ

「あんたは初めてか」

このように切り出してこられました。

ゆっくりと乗り込んでこられたお客さまに、一通りの挨拶をすると

「家はわかってるの?」

と、御老人特有のつっけんどんな言い方

「ハイ、調べてまいりました。」

車を発信させて大通りをしばらく走っていたら

「ラジオをつけて、NHKね」

このように指示されました。

そういえば、ハイヤー駆け出しのころ組合の先輩が
出発前の車の点検時には
温度調節、ラジオはNHK第一
ハイヤー―名刺・・・きちんと準備する これ基本だよ

今はスマホやワンセグの時代
NHKラジオをつけろなんて言う人はほとんどいません。
そんなことを思い出していました。

定期送迎の仕事では、お客様が運転手を指定しない限り、
いろいろな運転手が入れかわり立ちかわり送られてくるわけで
お客様の中には、
経路が比較的単純であり、しかもお客様がやわらかい人であると、
会社は、入社して経験の浅い新人たちを次から次へと送り込むのでした。

あまりにも新人を送り込んでくるので
うちはあんたがたの新人用の実験台か
なんてクレームを入れる人がいましたが・・・

さて、
車を走らせながらラジオのスイッチを入れるのですが
丁度乗った車がゼロクラウンで、車内装備に関しては勝手がわかっていたため
卒なくラジオのスイッチを入れることができました。

「ちょっとあったかくして」

また指示されました。

そして、
「あんたは運転何年になる?」

という質問を最後に
その後はじっと黙って座っておられました。

私は
この手のお客様は、きっと多くの運転手を見てきているだろうと感じて
よし、今日は徹底して丁寧な運転に努めよう

そんな思いから
アクセルワーク、ブレーキ、車線変更など
いわゆるハイヤーらしい運転を最大限に心掛けて走行したのです。
たまたま乗り合わせたゼロクラウンは年式は古かったものの、
アクセル、ブレーキが足にしっくりなじんでくれていたのが幸いでした。

自宅はすでにスマホで確認済み
ただし、最後の路地に入っていくところで、結構複雑な経路を通ることになり
そこが一抹の不安ではありました。

老婆心

自分でも、今日はなかなかいい運転をしていると内心思っていたのですが、

路地に入ったところ、ナビが見づらくなり、
右折する四つ角を一つ間違えてハンドルを右にきろうとするや
後ろから、すかさず声が飛んできました。

「そこじゃないよ! 一つ先だ!」

「かしこまりましたっ!」

素直に聞き従う姿勢をみせながら、
言われた通りの場所で右折をしました。

後はもう教えられなくてもわかると思っていたのですが
いったん、こいつ、わかっていないなとお客様から思われてしまいますと
大体そこから、親切に教え出す人がほとんどです。

「あそこに見える次の信号を左ね」

「ハイ、かしこまりました」

知ってますよ!と私の心は叫んでいます。

しかし、ここでお客様の気持ちを逆なでする必要はないわけで、
知ってても、こんな時は「ありがとうございます」というべきですよね。

老婆心からか、ご年配の方特有の、よく言えば面倒見のよさ、
悪く言えば、余計なおせっかい…

目の前にストリートビューで事前にチェックした家が見えてきました。
それでも、うしろからからは最後までご丁寧に教えて下さる声がします。
きっと若造の私を孫でも見るような目で見ていたに違いありません。
なんとなく、あやされている感覚

そして到着

「少々お待ちください
ただいまドアをお明け致します。」

手荷物があったこともあり
きちんとドアサービスを受けてくださいました。

そして
ここでお褒めの言葉が飛び出したのです

「あなた運転がうまいね」

意外なお言葉に驚きました。

貴方だったらなんと答えます?
ありがとうございますといいますか?
それとも、トンデモない、と謙遜して答えますか?

帰りがけ、営業所に向かう道すがら
私は考えました

これはきっと
車内での会話のやり取りをする中で
それがたまたまお客様のフィーリングにあったのだろう。
好みに合っただけであって
アクセルだのブレーキだの、そういったいわゆる運転技術そのものがうまくて
ほめたのではないということを感じました。

お客様の五感を、お好み通り、心地よく刺激する、そんなおもてなしができた時に、
思わず口から「うまい」「上手だ」
というお褒めの言葉が飛び出してきます。
そして、それはきっと万人共通しているのではないでしょうか。

心地よさの提供こそ
すなわち、ハイヤーにとっての「上手な運転」となり、
そこには運転技術、接客などのすべての要素が
複合的に含まれているのですね。
これこそ「ハイヤーらしい仕事」だと言えるのでしょう。


あの時、私はお客様のお褒めの言葉に
素直に「ありがとうございます」と答えていました。
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サービスの質・・・ナッツがない

「こんばんは・・ あれ?」

店内に人気がない。

「あっ、そうか、今日は連休の初日だった・・・」

「どうぞ、どうぞ」
顔なじみの店員が迎えてくれたものの、
店内は閑散としていて、
店じまいしたのかと、思わず時計に目を落としました。
中華料理店.jpg
連休に入ると営業所の近くの飲食店は軒並み休みます。
しかし、そんな中で、いつも一軒だけ中華料理店が開いていて、
出番が連休にかかった場合、私はよくこの店の暖簾をくぐります。。

店員は、注文を取りに来ると同時に
普段なら、御客様のいる手前、話すことはないのですが、
今日は店内に誰もいないため、この時とばかりに
愛想よく話かけてきました。

周りが休んでいるのに
なんでネクタイなんか締めたまま食べに来るのか
彼の興味をそそったのでしょう。

私は鶏肉の辛味噌炒め定食を頼むと、料理が運ばれてくるまでの間
いくつか質問を受けました。

  会社は休みじゃないのですか?
  この近くに会社があるのですか?

まだ日本語がたどたどしいので、私もいくつか彼に尋ねました。

  日本にきてどれくらい経つの?
  親戚が日本にいるの?
  貴方の家族は?

こうして店員と雑談を交わしていると
女性店員が頼んだ定食を運んできました。
鶏肉辛味噌炒め.jpg

いつもと違う

「あれ? いつもの女性じゃないね」

前の女性店員は昨年12月いっぱいで中国に帰ったとか。

へえ

私はその答えを聞きながら持ってきた定食に目をやると
何となくですが、いつもと盛り付け方が違います。

ちょっと味噌が多いみたいだ・・・

さらに口をつけてみて味が違うので
ああ、これはいつもの人が作ったのではないな。

そして、さらに食べ進めると
あるものがないのに気づいたのです。

あるものとは、ナッツのこと。

この店ではじめて鶏肉辛味噌炒め定食を食べた時に
鶏肉とナッツが実によくマッチしておいしかったので
その後何回か足を運んで食べたのです、

そのナッツが今日はどこを探してもないのです。

きっとどこかに紛れているだろうと入念に箸でかき分けて探してみましたが
やはり一つも出てきません。

ナッツがなければ意味がない・・

もう、我慢しきれずに、そばにいた店員に聞きました。

「これ、いつもと違う人が料理したんですか?」

「はい、料理長は別のところに行って、
 今日は新しい人が料理したんです。わかりますか?」


「わかるも何も、
 肝心のナッツが入っていないんですよ。
 もう入れるのをやめたんですかね?」


私の言葉を聞くなり、そんなはずが・・・という顔をすると
すぐに厨房に入って行きました。

そして再び私の前に現れるや
「すいません、まだ来て二か月なんです。作り直しましょうか?」

なんだ、入れ忘れたのか・・・

「でも、もういいですよ、これ半分も食べているし・・・」

私は食事の途中にこのような「物入り」が入るのを嫌うタイプです。
彼の申し出をことわりました。

店をあとにして

さて、店を出て冷たい空気に身をさらすと、
口の中が何となくすっきりしません

そうだ、ナッツだけでも入れてもらえばよかったな・・・
いつなく後悔の念が襲ってくるのです。

なるほど
「満足」というのはお客が期待しているものがきちんと提供されて
はじめて得られる感覚なんだなあ

食べ物だけに、文字通り「後味の悪い気持ち」にさせられる・・・

潜在的な期待を持っていて、実現されるのが当然と思っていたことが
そうならない場合の心理的影響を今日は嫌に感じてしまいました。

何か悟れ ということか・・・

私は営業所に帰る道すがら、考えました。

いつもの・・・を頼んだのに、いつもの状態になっていなかった。
同じもののように見えても
その内容においてきちんと整っていなければ
支払った対価に対する価値を十分提供していないことになるのか

あのマクドナルドやセブンイレブンが
どうして人々の心をつかみ繁盛しているのか

それは、いついっても、どこの店でも、
お客様の期待する「あの味」「あの品物」を提供し続けていてる結果である

これって、よく言われていることですよね。

自分がお客の立場に立って
今日のように期待した味の提供をうけられなかったことに対して
「ダメ出し」してしまうと、もう二度と行きたいと思わない

結局御客様は無言のまま、立ち去っていくことになる。
この心理を「実感」したのでした。

自分の仕事に置き換えて考えると・・

これは仕事にも当然共通することです。
ハイヤーをご用命する御客様の無言の期待感
これを裏切らずにサービスを提供し続けることができれば
お客さまは決して離れていくことはないということなのでしょう。

こういう均一かつ、質の高いサービスを提供し続けようと思ったら
会社をあげて乗務員一人一人のマインドに立ち入らなけらばなりません。

ハイヤー大手数社が業界未経験者を募り、徹底した教育をしながら
新しい企業文化を創造しようと躍起になるのは、
この「お客様の期待を裏切らないサービス提供」のための
マインド作りなのでしょうね。

こういうことを実践する企業は、
その経営トップが切実にこの現実を感じ取った証だと思います。

お客様の立場に立った感性

サービス業に従事する者は、
この「お客様の立場に立った感性」の感度がどの程度なのか
問われますよね。

当然とばかり胡坐をかいて、「いつもの仕事」をこなしていては
こういうサービス感性の感度は鈍っていく一方です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて、
あの店 どうしようかなあ。もう一度いってみるか? 
でも、この後味の悪さゆえに
当分の間足を向けることはないのかもしれません。

ご馳走様
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プロフィール
●年齢:50代
●家族:妻・子供あり
●住まい:東京都内
●職業:ハイヤー乗務員
●E-mail:hireman50@gmail.com
●経歴:東京出身。大学を出た後、
    教育関係の仕事に就く。
    一時独立したが頓挫。
    その後いくつかの業種
   (新聞社、病院検査会社、
    不動産、リフォーム建築)
    を経験。2008年、営業系の
    仕事を希望して再び転職活
    動し、唯一内定をもらった
    ハイヤー会社に再就職し
    現在に至る。
ファン




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